2011
12.16

阪神JF

*当コラムは来年以降の的中につなげることを目指したポイント回顧コラムです。

今年もポイント2を満たす馬(例年と同様に前走上がり2位以内の馬)が1-3着を独占。

勝ったジョワドヴィーヴルは、ポイント3に該当する馬。
ウオッカがこのレースを勝った際に単勝10倍ついていたように、次の年に振り返ると、「こんなについたの?」と思うような馬が毎年勝っていることになります。
「底を見せていない」「GⅠ馬になりえるスケール」を持った血統馬が勝ちきるレースといえます。

ファンタジーS組でポイント2を満たす馬は、2、3着には走るというのも過去の傾向通りでした。ファンタジーSで高いパフォーマンスを見せた馬は堅実には走るけれども、中距離GⅠの本格派ではないので、勝ちきるまでのパンチ力は不足するということでしょう。

人気で凡走したのは、エピセアロームとラシンティランテの2頭。
エピセアロームは、前走1200mで前向きな競馬をしてしまったことが結果的にはマイナスでした。特にダイワメジャー産駒は本質的に阪神JFのようなタメが要求されるレースは得意としていないだけになおさら堪えたようです。

ラシンティランテは前走1600mで圧勝しましたが、内回りの淀みない流れが向いてのもの。結果論ですが、札幌2歳Sでは6着に負けているように、底をみせている馬ですから、前走が合い過ぎたということでしょう。

このレースにおいて底をみせていたか、というのは重要で、勝ったジョワドヴィーヴルは新馬を勝った直後ですから、当然底はみせていません。
血統的にも上昇余地はあるので、6倍ついたのは終わってみればおいしい配当でした。
血統の裏付けがあって底を見せていない馬は、このレースに限らず5倍以上つけばむしろ期待値が高い傾向にあります。

単勝という点では、ラシンティランテが正解でしたが、2、3着狙いであれば、ポイントを満たすアイムユアーズ、サウンドオブハートが安全策であったと思います。
(ボクはファルヴラヴを必要以上に嫌ってサウンドオブハートを軸にしたこと自体はそんなに悔いはありません。アイムユアーズを軽視し過ぎたことは反省ですが)

4着のイチオクノホシもポイント該当馬。小回りコースよりも直線の長いコースでポイントを満たす馬の方がより期待値が高いことも裏付けられました。

5着アンチュラスと6着ガーネットチャームがどちらも短距離指向の強いタイプです。脚をタメられた馬の中でキレ味があった馬であればどれでも上位に来れたので、レースレベルが高かったとは言えません。
終わってみればマイル適性のある馬がほとんどいなかったとも取れます。

このレースに出てくるまでにマイル~中距離適性のある馬が賞金を加算しづらいことも、毎年のように抽選対象になる1勝馬があっさり勝ってしまう要因とも考えて良いでしょう。
今年も大魔神の馬が出ていたら1、2着だったかもしれません。

*当コラムはすべて無断転用、推奨馬情報等を無断で流布することを一切禁じます。

各ポイントの詳細は単行本「重賞アプローチ式 2012データブック」をご参照ください。

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