2020年12月3日(木)に、競走馬育成シミュレーションの決定版『ダービースタリオン』がNintendo Switch版で発売されました。
当サイトでは、ダービースタリオンの面白さ、楽しさを伝えるため、発売元の株式会社ゲームアディクトとコラボした企画を『ダビスタ×血統ビームオフィシャルサイト コラボコーナー』にて随時公開していきます。
~ ダビスタ・四天王 横井顕によるリアルプレイ日記 ~
“ダビスタ四天王”の横井顕が今作のダビスタを発売日当日からプレイ開始! 実際のゲーム進捗状況を日記形式で配信いたします。プレイを進めていく上でのポイントやコツを公開いたします。
▼2021/1/4更新 Vo.7
おまかせ育成は使える?
今回は調教の話です。
ここまで愛馬の育成はすべて「おまかせ」でやってきました。自分で一から調教するより手軽で便利ですしね。
ただ、おまかせ調教は育て方がいまひとつ甘く、自分で調教したほうが馬を強く育てられる、というのが『ダビスタ』の常。そろそろ自分でちゃんと調教しようと思い立った次第です。
まずは、おまかせ調教と自分で調教した場合とでどれくらい変わるのか、調べてみました。
▲入厩した馬はデフォルトでは「おまかせ」育成になっている。「おまかせ」メニューから手動育成に変更することもできる。
おまかせ調教と手動調教で育成比較
やってみたのは、同じ馬をおまかせ調教と手動調教でそれぞれ育てて、育成度合いを比較すること。調査に用いた馬は、スピード、スタミナ、パワー、根性、落ち着きのコメントが揃った、前回の記事で紹介した馬です。
できるだけ同じローテーションを歩み、各時点でのレース前の予想印を比較してみました。以下がその比較写真です。
※いずれも左がおまかせ調教、右が手動調教
■日本ダービー
なんだかあまり違いが感じられない結果になってしまいました。まあ予想印は相手関係によっても変わってきますし、厳密な比較にはなりませんが、育てた感覚でもだいたい同じ程度の強さでした。
ちなみに戦績は、おまかせ調教のほうは菊花賞を勝利、手動調教のほうは日本ダービーを勝利。こちらも似たような結果です。
じつはおまかせ調教はけっこう優秀? 自分の手動調教が練り込めていないだけかもしれませんが……。いずれにしろ、いまの自分にはおまかせ調教で十分ということになりそうです。
ただ、おまかせはレース選びがけっこう適当な感じなので、出走登録だけは自分で指示してやっています。
自分で手動調教するときのポイント
一応、手動調教についてもひととおり仕組みを見ておきます。
今作は制作会社がランド・ホー社ということで、同社の競馬ゲーム『ダビつく』の要素がいろいろと盛り込まれています。調教システムもそのひとつで、従来の『ダビスタ』シリーズとは大幅に変わっています。
とくに違うのが調子関連。これまでの『ダビスタ』では調子は不調→好調→不調→好調と一定のサイクルで変動し、好調時に合わせてレース出走させるのが基本でした。が、今作ではそのサイクルがなくなり、代わりに闘争心と疲労をコントロールする仕組みになっています。
闘争心が高いときが、これまでの作品でいう“絶好調”の状態。闘争心は調教をすると上がり、十分な気合乗りになると以下のコメントが出ます。
▲何回か調教をするとすぐにこのコメントが出る。自分の好きなタイミングで“絶好調”にできるわけだ。
調子のサイクルに左右されず、出したいレースに合わせていつでも絶好調にできるのは、これまでのシリーズと比べて楽でいいですね。
一方、調子の妨げとなるのが疲労です。レースや調教で疲労が溜まると「気合い乗りも十分」のコメントが出なくなり、レースでの能力発揮度が落ちてしまいます。今作ではレース出走だけでなく調教でも疲労が溜まるため、闘争心を高めつつ疲労を溜めない程度に調教するのが大事と言えます。
▲とくに芝やダート、併せ、一杯調教は疲労が溜まりやすい。レース後に一気に疲れがやって来る。ハードに調教をしすぎると、調教だけで疲れてしまうことも。
なお、疲労は毎週少しずつ回復していきます。回復量は馬によって違い、「タフ」のコメントが出た馬なら疲労の溜まる量より回復する量のほうが大きかったりしますが、「体質が弱い」のコメントが出た馬は回復が追いつかず疲労がどんどん蓄積していきます。
疲労が溜まりすぎた場合は、放牧で全回復させるのが早いでしょう。
▲疲労の量にもよるが全回復にかかる期間は4~8週間くらい。過去の作品にあった「放牧するとスタミナが減る」というデメリットが今作でもあるかどうかは不明。
また、調教は馬体重のコントロールも重要な目的。馬体重に関しては過去の『ダビスタ』シリーズと基本的に同じようです。レース出走の際、いちばん能力を発揮できる「ベスト馬体重」に合うよう調教で調節します。
▲ベスト馬体重から10kg以上重いと「まだちょっと太め」、20kg以上重いと「かなり太い」と言われる。このコメントから逆算してベスト馬体重を割り出す。
そして、調教には馬の能力を伸ばす、という役目ももちろんあります。芝やポリトラックではスピード、ダートやウッドではスタミナ、坂路ではパワーが上がり、併せ馬をすると根性と気性が、一杯調教では気性が上がるようです。
手動調教では以上のことをすべて考慮しながら調教メニューを組み立てていくわけですね。かなりたいへんですが、うまく活用すればよりきめ細かい育成ができるものと思います。
ちなみに自分は以下のような感じで調教しました。まずデビュー前や放牧明けなど疲労がまったくない状態のときは、疲労を気にせず芝やダートをガンガン使って能力を鍛えます。
▲各能力をまんべんなく伸ばすよう、芝、ダート、坂路をローテーションして併せや一杯を多めにした。
ゲートは今作で初登場の調教です。一定回数行うとスタート能力が仕上がるようです。デビュー前にひととおり済ませておきます。
▲『ダビつく』由来の調教。最初は4番ゲートで調教し、回数を重ねるとより若いゲートに移っていく。1番ゲートまで達して「これで十分」と言われたらスタート能力が完成した合図のようだ。
レースが近くなったら、疲労を溜めないようポリトラックやウッド主体の調教で。これらは能力アップ効果が低いのですが、能力はレース自体でも上がるようなので、調教は闘争心と馬体重の調節をメインに考えています。
▲ポリトラックやウッドは疲労が溜まりにくい。ちなみにおまかせはプールをやたら使うが、疲労を溜めずに馬体重を減らせるプールは今作では意外に重要かもしれない。
こうして調教メニューを考えていくと、おまかせ調教でやっているメニューはじつはけっこう理にかなったものなんじゃないか?と思えました。調子や馬体重もレースに合わせてバッチリ調節してくれますし、かなり優秀なのかもしれません。
まあまだまだ研究の余地はありそうなので、いろいろ試行錯誤しながら調教の活用法を探っていきたいと思います。
※ 次回は1/8(金)公開予定です。
執筆者プロフィール
横井 顕(よこい・けん)
ゲームが趣味かつ仕事のフリーライター。1994年に『ダービースタリオンⅡ』の公式全国大会で優勝し、以後雑誌『競馬王』で“ダビスタ四天王”としてゲーム攻略記事を連載する。また『ダービースタリオンⅢ全書』(アスキー出版)をはじめシリーズ全般の攻略本制作にも参加。現在はNintendo Switch版の『ダービースタリオン』をプレイ中。